勝戦の計 | 敵戦の計 | 攻戦の計 | ||||||
1・瞞天過海 | 2・囲魏救趙 | 3・借刀殺人 | 7・無中生有 | 8・暗渡陳倉 | 9・隔岸観火 | 13・打草驚蛇 | 14・借屍還魂 | 15・調虎離山 |
4・以逸待労 | 5・趁火打劫 | 6・声東撃西 | 10・笑裡蔵刀 | 11・李代桃僵 | 12・順手牽羊 | 16・欲擒姑縦 | 17・抛磚引玉 | 18・擒賊擒王 |
混戦の計 | 併戦の計 | 敗戦の計 | ||||||
19・釜底抽薪 | 20・混水摸魚 | 21・金蝉脱殻 | 25・偸梁換柱 | 26・指桑罵槐 | 27・仮痴不癲 | 31・美人計 | 32・空城計 | 33・反間計 |
22・関門捉賊 | 23・遠交近攻 | 24・仮途伐虢 | 28・上屋抽梯 | 29・樹上開花 | 30・反客為主 | 34・苦肉計 | 35・連環計 | 36・走為上 |
■ 兵法としての三十六計について ■ 兵法・三十六計の容(かたち) | |
ちんかだごう |
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趁火打劫 |
第五計 火に趁んで劫を打く |
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「敵の害大なれば、勢いに就きて利を取り、剛、柔を決るなり」 |
「火に趁んで劫を打く」とは、他人の家の家事に乗じて略奪を行うという意味であり、軍事的には、敵軍が困難や危機に遭遇したら、その気に乗じ出兵し、絶対的に優勢な戦力で苦境に陥っている敵軍をたたきのめす戦略である。 |
時代背景
明王朝の末期、一六二八年陝西地方に発生した大飢饉によって起きた暴動は、各地の流民を吸収して大規模な反乱に発展していった。その首領李自成は一六四三年西安を占領した。彼の部隊は規律厳正で貧者を救うなどのスローガンを掲げたので、各地の人民の支持をうけ、翌年に北京を攻略し明王朝を滅ぼした。 このとき明軍の将呉三桂は、満州(現・中国東北部)の清に援助を求めた。順治帝は幼少のため叔父の睿親王ドルゴンが摂政となり清の政治を指導していた。ドルゴンは漢人の内乱に乗じて中国の政権を奪おう、呉三桂軍を山海関(河北省北東部、万里の長城の東端で渤海湾に面する要地)で李自成軍と戦わせ、双方が疲れたところで清軍を投入し、清朝を樹立した。 |
明の混乱に乗じて清朝を樹立 敵軍に重大な危機が生じたら、その機に乗じて攻撃し、勝利を勝ち取る。 |